最近話題になっている「VTuber(ブイチューバー)」とは何者だ?と疑問に思ったことはありませんか。この記事では、これからVTuberとして活動を始める初心者の方に必要な知識(配信方法からアバター作成など)をまとめました。脱・初心者を目指すなら必読ですよ。
VTuber(ブイチューバー)とは何者?
まず初めに「VTuber(ブイチューバー)」とは、2D・3Dのキャラクターアバターを使った配信者のことです。主にYouTubeでの配信活動をしており、「バーチャルYouTuber」の略語としても使われています。また、近年では音楽ライブやバーチャルアイドルといった新たなジャンルも増え、別の呼び名(Vチューバーなど)で活動する方も現れました。
元祖バーチャルYouTuberはキズナアイさん
さて世界初の「バーチャルYouTuber(原点)」として登場したのは誰だろうか?
そう今では有名になっているキズナアイさんです。2016年に初のバーチャルYouTuber※として誕生し、彼女の自己紹介やゲーム実況といった動画投稿が国内外で人気を博し注目を集めました。翌年には「輝夜月さん、ミライアカリさん、バーチャルのじゃロリ狐娘Youtuberおじさんさん、電脳少女シロさん」が活動を開始し、バーチャルYouTuber四天王として知られるようになりました。
その後、2018年度の「ネット流行語100」からVTuber界に関連する単語が多数入賞し、イベントやメディアの出演が急速に増加しました。翌年の年間大賞には「にじさんじ」が選ばれ、2020年度のトップ20に「ホロライブ」が続きます。ユーザーローカル社の調査(2022年11月時点)によると、個人勢から企業勢まで国内で活動しているVTuberは約2万人を超えているとのことです。
※二次元キャラクターとしてYouTubeの配信をした方は過去にも多数いる為、本人は自称元祖と呼んでいます。
-
VTuberになるための5ステップ
step
1まずは具体的なコンセプトを決めよう
まず最初に、自身がなりたいVTuberのイメージや活動内容、コンセプトなどを書き出してみよう。例えば、次の項目を事前に決めておくと良いかもしれません。
- 主な活動内容(例:動画配信またはライブ配信、バーチャル空間での活動)
- キャラクターアバター(例:2D・3Dモデル、自作もしくは外注)
- 活動に必要な機材・ソフトウェア(例:パソコン・スマホ、配信ソフト、トラッキング機材)
- どのプラットフォームで活動するか(例:YouTube、ソーシャルVR)
- 初期費用の計算 など
具体的な活動内容やコンセプトに迷っている方は、次の表を参考にしてみてください。これまでに様々な分野で活躍しているバーチャルキャラクターたちの特徴をまとめました。
名称 | 主な活動内容 |
Vライバー | YouTubeの動画配信ではなく、ライブ配信を中心に活動しています。 |
バーチャルシンガー / VSinger | 歌ってみたやオリジナル楽曲など、音楽や歌手の活動をしています。 |
バーチャルアイドル / VRアイドル | バーチャル世界を中心にアイドルの活動をしています。2次元を超えて、現実世界のファンと握手も可能です。 |
VTuberEN / Vup | 海外で活動しているVTuber達は、別の名称で呼んでいる場合があります。例)VTuberENは英語圏、Vupは中国圏(Bilibiliの配信者:バーチャルうp主)など。 |
AIVTuber / AITuber | 中の人の代わりに人工知能(AI)がバーチャルタレントとして活動しています。 |
step
2必要な配信機材とソフトを準備しよう
コンセプト決めが完了したら、次は配信に必要な機材とソフトを準備しよう。VTuberになるために必要な機材例は以下の通りです。
■ スマートフォンの場合
- スマートフォン(iOS、Android)
※内蔵カメラ&マイクの使用を想定 - VTuber専用アプリ(IRIAM、REALITYなど)
- 2D/3Dモデル(アバター)
■ パソコンの場合
- パソコン(Windowsがオススメ)
- WEBカメラ、外部マイク
※内蔵カメラ&マイクで問題ない場合は不要 - VTuber専用ソフトウェア(vtube studio、nizima LIVEなど)
または「トラッキング機材+VRプラットフォーム」でも可能 - 動画編集ソフト/配信ツール(OBS Studioなど)
- 2D/3Dモデル(アバター)
その他に必要な項目があればリストに追加し、自身の予算と活動範囲を決めたうえで用意していこう。
step
32D・3Dのキャラクターアバターを作成しよう
事前準備が完了したら、いよいよ自身のアバターを作ってみよう。バーチャルキャラクターは「2Dモデル」もしくは「3DCGモデル」のどちらかとなります。立体的な3Dのキャラクター作成は、3DCGソフト(例:Blender)か3Dキャラクター制作ソフト(例:VRoid Studio)を使います。
2Dモデルの場合は、キャラクターイラストと「Live2D」を使って作成することになります。イラストは自身で描くかプロの方に依頼をしてください。または「2次マ」でも2Dアセットを購入できます。なんか面倒くさそう…と思う方は、初心者でも簡単に始められる「スマホ・PC専用のVTuberアプリ」を活用してみてください。
-
VTuberになれるアプリ20選!配信や作成も簡単で楽チン
step
4モデルに動きと声をつけて魂を入れよう
続いて、Vチューバーに動きをつけていきます。リアルタイムでアバターを動かす場合は「モーションキャプチャー」といったトラッキングシステムが必要になります。もし初心者の方であれば、ひとまず顔だけ動かす「フェイシャルキャプチャ」から始めるのをオススメします。WEBカメラと専用ソフトのみで配信ができるので、全身のトラッキングシステム機材より費用が安く済みます。
※先ほど紹介した「スマホ・PC専用のVTuberアプリ」の中には、トラッキング機能が搭載されているアプリもあります。その場合は、この項目を飛ばしてください。
-
顔から全身まで記録するモーションキャプチャのまとめ
次のステップは、VTuberの魂でもある声です。地声で始めるならマイク機材だけで十分ですが、最近では「ボイスチェンジャー」を使用して声を変換している方(バ美声)もいます。こちら専用機材が必要となりますが、無料版も多くあるので探してみてください。
※声を変えることで身バレを防ぐといった活用例もあり
-
女声も自由自在!ボイスチェンジャーのおすすめアプリ10選【無料版あり】
step
5いよいよVデビュー!活動する場所を決めよう
ラストは、ブイチューバーとして活動する場所です。最近ではYouTube以外にも様々な配信プラットフォームやバーチャル空間が提供されています。もし配信を選ぶ場合は、プラットフォームに対応している「ストリーミング配信ソフト」を準備してください。またバーチャル空間を選ぶ場合は、必要に応じてVR機器を準備するといいでしょう。どこで活動を始めるかはアナタ次第です。
-
ライブ配信アプリのオススメ14選!今日から君もライバーデビュー【2025年最新】
-
バーチャル世界で遊べる「ソーシャルVR」サービス7選!次に流行りそうな新しいSNS
ここまでのやり方で挫折した方へ
VTuberを始めるやり方は以上になりますが、難しくて挫折した方も多くいるかもしれません。
それでも活動したい方は、事務所のオーディションに申し込むのも個人的にありだと思います。配信機材やアバターなどは、企業側がサポートしてくれます。ステップアップしたい方も検討してみてはいかがだろうか。
-
[2025年最新版] VTuberオーディションまとめ
VTuberになるメリット・デメリット(おさらい)
VTuberとして活動する場合、主なメリット・デメリットをまとめると以下の通りです。
- アバターを使って活動するため、顔出しをする必要がない。
- 見た目や声も自由に表現できるため、自分だけの魅力的なVTuberになれます。
- VTuberの活動は配信だけでなく、バーチャルライブや創作活動など様々なコンテンツを世界中に提供できます。
- 配信機材やアバター制作などの初期費用がかかります。また活動するために維持コストが発生する場合もあります。
- ファンや視聴者との交流の際は、プライバシー情報を漏らさないよう注意が必要です。
- また最近では、誹謗中傷や炎上などのトラブルが多いです。巻き込まれないよう気を付けよう。
-
要チェック!VTuber最新情報まとめ
最後に、現在活動しているVTuber達を紹介していきます。先駆者とも知られる有名Vチューバーから、今後ヒットしそうな方までピックアップしました。これからデビューを予定している方は、動画やチャンネルを参考にしてみてください!
VRさんぽ編集部 取材レポート
top image:Video_StockOrg/Adobe Stock